そろそろ育休が明ける、という看護師のママさん。
看護の現場に復帰するとなると、仕事道具の準備をしなければなりません。
- 仕事後の持ち物の準備がめんどくさい…
- 育休復帰したくないから全然やる気がでない…
そんなマイナスな感情にとらわれて、準備がはかどらない人もいるのではないでしょうか。
今回、看護師11年目になる私が、現場に復帰する前に必要な持ち物と準備をまとめました。初就職、転職2回、育休復帰2回と今までに5回持ち物準備をしているので、一つの参考になるはずです。
- 復帰前の仕事道具の準備をさっさと終わらせてしまいたい
- 忘れ物やアイテムの不備なく、初日からスムーズに仕事に入りたい
新しい物を準備する時間を考えても、少なくとも1,2週間前には1回チェックしておくと安心出来ます。
一度準備してしまえばあとは復帰日に出勤するだけなので、サクッと終わらせてしまいましょう!
必需品の確認、元々使っていた物の点検

産休入り前まで使っていた仕事グッズを机の上に広げてみてください。きっと自宅に保存しているはずです。
職場においたままという方は、可能であれば自宅に持ち帰って確認しましょう。
まずは手持ちのグッズの挙動確認と、必需品が揃っているかどうかの確認をします。
記事を読み進めつつ、手持ちのグッズの確認を並行して行うことをおすすめします。
足りない物はすぐメモできるようにしておくとより良いです。
毎日使う仕事グッズは、意外と汚れや欠点を気にせず不便なまま使っているものです。復帰後になるべくストレスなくスムーズに仕事をするためにも、持ち物の最適化という視点も持ってチェックしてみましょう。
- 時計
- ペン
- 印鑑
- 電卓
- はさみ
- 聴診器
- バインダー
- ナースシューズ
- メモ帳
- ペンライト
- ナースポケット
1.時計
- 電池があるか?
- 汚れなどがないか?
- 名前がかいてあるか?(自分のものとわかるマークはあるか?)
時計は時間管理や点滴の滴下調整に必須です。
産休育休の間で時が止まってしまっている可能性もあるので、まずは動いているか確認しましょう。
2.ペン類
- インクが出るか?
- 必要なペンの種類は揃っているか?
- 替芯はあるか?
- 名前は書いてあるか?
ペンは3色ペンのジェットストリームがおすすめです。
書きやすく手が疲れにくいので、記入が捗り重宝します。ジェットストリームのペンは他人と被ったり無くしがちなので、テプラがある人は名前を貼ったり、小さい目印代わりのストラップをつけても良いでしょう。
黒の油性ペン、蛍光マーカーなども職務中の使いやすさに合わせて準備しておきましょう。
3.印鑑
- インクが出るか?
- 仕事で使いやすいものか?
新しく購入する人は、ロック機能付きキャップレスとストラップ穴付きがおすすめです。
ロックをすぐ外して押せる上にポケット内での誤作動を防げるので、とても重宝しています。
ストラップ穴付きだと置き忘れ防止や紛失防止にも繋がりますし、より使い勝手が良いです。クリップ付きのコイルストラップを通すと、ポケットにクリップをつけて使えます。クリップ付きのコイルストラップはDAISOなどの100円ショップで買えます。


私が使用しているのがこのキャップレス印鑑と補充インクです。
補充インクは色に注意です(特に赤と朱がごっちゃになりやすい)
これにDAISOで購入したクリップ付きコイルストラップをつけています。
印鑑自体が細く長いためポケットにも収まりが良く、頭の部分に自分の名字が印刷されているのでわかりやすく便利です。
4.電卓
- 電池があるか?
- 見やすいか?
- 正常に動くか?
タイマー一体型が便利、とよくネットでは紹介されていますが、100均のものでも十分です。
ポケットから取り出しやすいサイズのものを探すと良いでしょう。100均の電卓だと小さくてポケットから取り出すときにやや不便でストレスを感じる場合があるからです。
5.はさみ
- スムーズに開閉するか?
- 粘ついたり、汚れていないか?
ハサミが汚れていると、テープ類などを着る時にスムーズに切れず、最初からやり直し……という事にもなってしまいます。僅かな汚れでも、仕上がりが悪くなったり処置に時間がかかったりするので、ハサミはしっかり点検しておきましょう。
汚れがある場合は、ハンドクリームで落ちます。少量のハンドクリームをくるくると全体に塗り、乾いた布やキッチンペーパーなどで拭き取ります。
切れ味が悪い場合は、5枚程度に折りたたんだアルミホイルをハサミで切ると切れ味が復活する場合があります。
ただ応急処置に近いので、刃こぼれがひどければ新品のナースはさみの購入を検討しましょう。ハサミの刃をきれいな状態にしておくことで、処置一つ一つの時短につながります。
6.聴診器
- 汚れていないか?
- 名前が書いてあるか?
以前使っていたものがまだ使えるのなら買い直す必要はありませんが、もし購入を検討しているならリットマンがおすすめです。私も11年使っていますが未だ現役で使えていますし、精巧かつ音質が良好でクオリティが高いです。
7.バインダー
- 名前が書いてあるか?
- 不要な書類が挟まっていないか?
水や汚れに強いもの・クリップが頑丈で書類が落ちにくいものが使い勝手が良いです。
8.ナースシューズ
- 履いてみてサイズが丁度いいか?
- すり減っていないか?
- インソールが入っているか?
- インソールがへたっていないか?
ナースシューズにインソールが入っていない人は、足が疲れにくくなるので是非購入を検討してみてください。足の疲れが全然違います。足扁平足の夫にも市販のインソールを勧めたところ、足が疲れにくくなったと喜んでいました。
それでも足の疲れが気になる人は、弾性ストッキングやめぐりズムなどの足がつかれた時のごほうびグッズも並行して使ってみてください。
9.メモ帳
- ポケットに入るか?
- 走り書き用、保存用の2種類あるか?
どこの職場でもメモ帳は2種類あると良いです。一つはその場で聞いたこと教えてもらったことを書き留める用(走り書き用)、もう一つは職場のルールなどを保存版として残しておく用です。
走り書き用のメモ帳は、ページが少ない場合は新しいものを買っておきましょう。職場で使っていた保存用メモがある人は、外観がボロボロになっていたり開きづらかったら別のメモ帳に清書し直しておくと復帰した時に使いやすいです。

メモ帳の外観がボロボロになりがちな人は、この図書館ブックフィルム(絵本の破れ修正や表紙補強用テープ)を貼ってみてください。紙が保護されて使い勝手が良くなりますよ。元々は子どもの絵本の表紙補強・破れ修正用に買ったものですが、メモ帳の表紙にも使えました。
10.ペンライト
- 電池があるか?
- 光量は足りているか?
必ず点灯確認しましょう。いざという時にライトが点かなかったり光量が足りないと意味がありません。
脳神経外科などの日常的に使う部署以外だと、使う機会がすくないかもしれません。仕事復帰後も、定期的に点灯確認しておきましょう。
11.ソフトペンケース(ポケット内にはいるもの)
制服のポケットに入る、ソフトペンケースです。ポケット内の持ち物の整理整頓には欠かせません。
私は身軽にササッと動きたいので、なるべく持ち物は最小限にしてソフトペンケース内に入れ、ポケット内に収めるようにしています。持ち物が多い人は、ナースポーチやオーガナイザーなどのウエストに巻いたり肩からかけるタイプのポーチもおすすめです。
効率化、時短につながる持ち物

仕事効率化グッズや時短グッズは、これ自体なくても仕事はできます。
でもあればストレスが減ったり、作業時間がすこし短縮できます。
作業時間の短縮が一つ一つ積み重なり、それが仕事の効率化や時短となり、定時退勤につながります。
職場に復帰するこのタイミングで、仕事効率化グッズや時短グッズが自分に必要かどうかを今一度検討してみてください。
- サージカルテープカッター
- 駆血帯
- ナースポーチやオーガナイザー
- スケール
1.サージカルテープカッター
二人目の育休明けの際、わたしが実際に購入しました。
仕事中はいつもサージカルテープをポケットの中に入れたり、コイルストラップにかけてポケットから出して持ち歩いていました。しかしテープの側面にゴミがくっついて汚くなっていくのが気になっていました。
このサージカルテープカッターは、汚れから守れる・テープの切れ端がきれいで仕上がりが良いなどの利点があります。

2.駆血帯
自前の駆血帯を肌身離さず持っている先輩は、他のスタッフが3本しかない駆血帯を貸し借りする中、いつもサッと準備して点滴ルート留置に行っていました。点滴留置の頻度が多い現場では、自前の駆血帯があると便利です。
3.ナースポーチやオーガナイザー
ウエストに巻くタイプ、肩からかけるタイプとがあります。持ち物が多すぎて管理が大変だ、という方向けです。
ただ身軽に動きたい人には不向きかもしれません。同僚が使っていてとてもかっこ良かったのですが、腰に巻くタイプは患者さんのケアや介助の際に引っかかるらしく「気を使いながら動いている」と言っていました。自分の働くスタイルに合うかどうか、復帰してから考えるのでも良いかもしれません。
4.スケール
- 点滴滴下計算
- 意識レベルのスケール(JCS、GCSなど)
- 瞳孔径のサイズチェック
- 12誘導心電図の装着場所
などの情報が載ったスケールがあります。意外とど忘れしていることもあるので、手元にあるととても心強いです。

- サージカルテープカッター
- 印鑑の補充用インク
- 時計のボタン電池
- 使い捨てのメモ帳
他にも持ち物に名前を書いたり、テプラで名前を貼るなどして紛失防止につとめました。
特にペンを無くしがち(貸し借りしているうちに他人のものを自分の胸ポケットにしまうパターンもあり)なのですが、名前が書いてあるとそのスタッフに返せるのですぐ返ってくる確率が高いのでおすすめです。
ロッカーに準備しておくと良いもの
- ナースシューズ用除菌スプレー
- 置き傘
- 白靴下
- 髪ゴムとヘアピン
- 生理用用品
- マスクスプレー
職場環境によっても必要か不必要かは分かれるので、いる可能性のあるものは準備しておきましょう。
マスクスプレーについて
- スキントラブルを無くしたい
- 口臭がきになる
- マスク内が暑い
- 花粉症対策がしたい
上記に当てはまる人は、それぞれに対応した性能のマスクスプレーをロッカーに忍ばせておくとストレスが減ります。
しかし、匂いは患者さんの不快に繋がる可能性があるので、無香料のものを選ぶか、退勤後に使うことが前提です。退勤前にマスクを新しいものに付け替え、最後の仕上げとしてマスクにシュッとかけると気持ちのオンオフに切り替えにも役立ちます。
復帰初日、現場でポケットに放り込むと良いもの(例)
- 個包装のアルコール綿
- サージカルテープ
- なにかを入れるビニール袋
職場にもよりますが、上記は鉄板です。特にビニール袋は、患者さんのベッドサイドのゴミ入れ交換やちょっとしたものをいれるなど、何かと重宝します。
職場の物品で持っておいた方が良いものは、自分のポケットに必要な分だけ仕込んで行きましょう
自宅に準備しておいた方が良い物

- 印鑑の替えのインクを買っておく
- ペン類の替芯を買っておく
- 電池のストックをする
印鑑の替えのインクを買っておく
印鑑の印字が薄ければ、買っておくと後々楽です。
インク切れは赤ペンで対応出来てしまうので、放置する可能性があります。私も3年ほどまえ、自分の印鑑のインクが切れてそのまま1年以上放置していました。赤ペンサインで毎回しのいでいましたが、サインの記入も時間が数秒かかっていましたし、改めて考えるとプチストレスでした。
ペン類の替芯を買っておく
ジェットストリームなど替芯があるペンを使っている人は、替えの芯を買っておくと色が出なくなったときにすぐ対応できます。職場が電子カルテでも、ペン類はよく使うので消費スピードが早いです。
※私がリピート購入しているジェットストリームの替芯はこちらです。色と太さが選べてまとめ買いできます。
電池のストックを買っておく
ペンライトや時計などの電池が切れたとき、すぐ次の日に職場に持っていけるようストックをしておきましょう。
そして大事なのがストック物の保管場所です。
ストックの保管場所を忘れてしまうと、買ってあるのに場所が分からず(もしくは買ったことすら忘れて)数ヶ月後にまた買い直す……なんてことがおきかねません。電池置き場や替芯を普段入れている場所があれば問題ないのですが、特に置き場がないという人は「仕事用のボックス」を作るのも一つの手です。
この仕事用のボックスは、職場の研修資料や参考図書の近くなどの仕事エリアの近くにおいておきましょう。
仕事道具に不備がある時はここを探す!というふうにしておけば、復帰後に「あれ、電池どこにやったっけ……?」となることが防げます。
仕事グッズは職場においたまま!持って返ってくるのが面倒だし職場に行きたくない!という人へ

仕事の持ち物は職場のロッカーにおいたままだ!という猛者もいるかもしれません。
持って返ってくるのが面倒、そもそも職場に行きたくないという人が、最低限準備しておいたほうがいいものはこの3つです。
- 新しいメモ帳
- ペン、黒マジック
- ナースシューズ
これらは復帰前に準備しておきましょう。
仕事が始まってから足りないものを必要だと思った時に準備するのも1つの手です。
持ち物を最適化することで、復帰初日の仕事にスムーズに入れる

育休復帰したくない!と思う看護師も少なくありません。私自身、復帰したくない気持ちでいっぱいでした。
しかし育休復帰前にこういった仕事の持ち物を揃えていくうちに、脳がすこしずつ仕事モードを思い出してきて、エンジンがかかりはじめます。仕事の持ち物の一つ一つに愛着がある人もいるでしょう。これらの点検や準備をすることで、育休復帰に向けて気持ちが整っていくのかもしれません。
持ち物の点検や確認を丁寧にひとつひとつ行い、ときには新しい物を購入して、心機一転仕事に望めるよう準備していきましょう。

