離乳食を進めていくと、赤ちゃんの鉄分不足が気になるママは少なくないかと思います。
この記事では
・鉄分を取る際に気をつけること(ビタミンAの過剰摂取)
・おすすめの鉄分補助食品
を簡単にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
鉄分に関しての記述は、こちらの相川先生の補完食本を参考にしています。
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鉄が不足するとどうなるか?
鉄分は生命維持や成長に欠かせない金属です。乳幼児時期に不足すると、脳や神経運動系の発達に悪影響を与える可能性があると言われています。
血液中の鉄分が不足すると『鉄欠乏』という状態になりますが、この段階だと体内に溜めてある貯蔵鉄を利用しているため、症状がほとんどなく気づきにくいです。
体内の鉄分がいよいよ尽きると『鉄欠乏性貧血』という病態になり、息切れ、イライラ、ふらつき、めまいといった症状が出てきます。
鉄欠乏性貧血になってから治療を開始しても、精神運動発達や認知機能への効果がないかもしれない(少なくとも短期的には効果があるというエビデンスに乏しい)とも言われています。(引用:赤ちゃんのための補完食 p.84より)

必要な量の鉄分がとれているか、普段から把握しておくことが大事です。
どれくらい鉄分をとればいい?
日本人の食事摂取基準(2025年版)によると、生後6ヶ月〜1歳児の鉄分の摂取推奨量は男児・女児ともに1日4.5mgとなっています。
(ちなみに1〜2歳は1日4.0mg、3~5歳は5.0mg、6~7歳は6.0mg)「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書より(001316585.pdf)
正産期で産まれた生後0〜5ヶ月の赤ちゃんに関しては、心配不要です。妊娠後期より母体から赤ちゃんへ鉄分が送り込まれるため、生後6ヶ月頃までは体内に溜まった鉄を利用し成長できるからです。
問題は、貯蔵鉄が尽きるとされる生後6ヶ月以降です。
母乳に鉄分はほとんど含まれていませんし、離乳食を始めるタイミングでもあるので、離乳食の食材や補助食品から鉄分をおぎなっていく必要があります。
・食べ物や補助食品から補っていく必要がある
ちなみに鉄を多く含む食材(離乳食に使いやすい食材)一覧表はこちらにまとめていますので、詳しくはこちらの記事をチェックしてみてください。

kビタミンA過剰症に注意!
鉄分を多く含む食品として鶏のレバーがあげられますが、レバーにはビタミンAが多く含まれています。ビタミンAは脂溶性のため、体内に溜まりやすく、過剰症をおこしやすいと言われています。

ちなみに野菜に含まれているビタミンAはプロビタミンAといって、体内で必要に応じてビタミンAに変換されるものなので摂り過ぎの心配はいらないそうです。
実際、補助食品にもレバーを粉にしたものが使われています。鉄分や亜鉛がたくさん含まれているため多くあげそうになりますが、ビタミンA過剰症を防ぐためにも使用量をしっかり守りましょう。
おすすめの鉄分補助食品
まるごと鶏レバー
私が第一子のときからつかっているのがこちらです。
離乳食後期のころから4歳になる今までずっと使っている鶏レバー粉末です。

4歳娘は「とりのふりかけ」と呼んでいます。笑
料理に混ぜてもいいと思いますが、娘は味が好きなようなのでふりかけとして白ご飯にかけて食べています。味も「おいしい!」と、拒否感なく食べています。
注意したいのが、上記で述べたビタミンAの過剰摂取です。裏パッケージに摂取上限量が記載されており、7~8か月で1日に0.5gまで、9か月~9歳で1日に1.0gまでとなっています。

うちではスケールに白米をよそいだ茶碗を載せ、量を測りながらあげています。
本製品40gあたり鉄分15.04mgなので、1日上限量まで摂取すれば7~8か月だと0.188mg/日、9か月~9歳だと鉄分0.376mg/日が補えます。
鶏レバーは抜群に鉄分が含まれているので、上限量さえ守れば使わない手はないです!
はぐくみ太郎鶏レバー
第二子で初めて試しました。7か月から使用しています。
こちらの摂取上限量は7か月頃~2歳までは1日0.6gを朝夕に分けて摂取とあります。臭みもにおいもあまりなく、8ヶ月になる息子もパクパクと食べてくれています。
こちらは1日あたりの推奨量が7か月~2歳が0.6g、3~5歳が0.8mgとあります。本製品100gあたり鉄分40.1mgが含まれているので、1日上限量を摂取したとして、7か月~2歳だと鉄分0.24mg/日、3~5歳だと鉄分0.32mg/日が補えます。

※実際には鉄は吸収率がかなり低く、ヘム鉄で20%、非ヘム鉄で5%と言われています。
また、粉ミルクも鉄分の補助食品としてはかなり優秀です。私が使っている明治の粉ミルクほほえみだと、100gあたり鉄分6.0mgが含まれています。大体1回のミルク量が200ml(粉27g分)なので、200ml内に1.62mg含まれています。

鶏レバー粉末以上に鉄分が取れる計算です。
食物だけでなく母乳育児中の方は粉ミルクも離乳食に使うと、鉄分不足をより解消させやすいと思います。
缶で買うと大体消費期限が1ヶ月なので、母乳育児の方はこういうキューブタイプの方が使いやすいと思います。
実際の取り組み例

個人的な考えの一つとして、参考程度にとどめてくださいね。
息子は7か月頃から完全ミルク育児で、現在1日400~600mlは飲んでいます。
粉ミルクから3.24~4.86mgの鉄分が取れている計算になるので、ミルクを600ml飲んだ日は鉄だけ見れば(吸収率はひとまず置いておけば)大体取れているのかな?と思っています。
ミルクをあまり飲まなかった日に、3回目のご飯(夕方)で鶏レバー粉末を取り入れています。
鉄分は体内への吸収率が低いため、鉄分の多い肉魚や野菜もなるべく摂るようにしています。ミルクが少ない日は、ほうれん草や卵黄などの鉄分が多めな食材を特に取るように意識しています。
まとめ
子どもの鉄不足は脳や全身の成長に深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。大人が知識をつけて対策することで、子どもの発達や日々の生活を守ることができるので、日々知識をつけながら楽しく離乳食を進めていけたらと思います!
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